新卒就職というのは、不況下にあって、毎年、厳しい状況にありますが、企業を比較検討する上においては、ランキングが役立ちます。
最近では、新卒就職のランキングは、昔と比べて大きく変わってきていて、優秀な世界的製造業企業の姿が見えなくなってきています。
つまり、近年の新卒就職のランキングを見ると、人気がサービスや消費財産業に偏っている傾向にあります。
要するに、新卒就職のランキングを見てわかるのは、人気上位の企業のすべてがほぼ、同種の身の回り産業で固まっているということです。
身の回り産業への異常な就職人気が、新卒就職のランキングではハッキリと露呈していて、これは、そのまま製造業への極度の不人気を示しています。
しかし、経営者は、新卒就職のランキングとは裏腹に、皮肉にも製造業3社をトップ5に選出しています。
リーマンショック前の新卒就職のランキングを見ると、その当時はトヨタ自動車、ソニー、日本電気などの製造業が人気でした。
つまり、リーマンショック後に新卒就職のランキングは、大きく変容したということが言えます。
経営者の新卒就職のランキングを見ると、1位はコマツ、となっていて、製造業への期待値が高くなっています。
信越化学工業も新卒就職のランキングで高く評価されていて、シリコンウェハで世界トップクラスです。
新卒就職のランキングで、市場関係者ランキングを見ると、1位が日本電産で、HDD用小型モーターでは世界トップです。
日本には世界に冠たる製造業がたくさんありますが、学生の新卒就職のランキングではそれが反映されていません。
製造業の海外展開も急速に進んでいるので、学生は新卒就職を見なおすべきでしょう。
新卒就職のランキングを見ると、就職人気企業の劣化が進んでいるのは否めません。